コミュニケーションが苦手
私は自分の思っていることを人に話すのが苦手です。
子供の頃から、自分の言いたいことを上手く言えないことが多く、悩むことや後悔することが多かったです。
だから、克服しよう、改善しようと色々やってみたのですが、あれこれしながら30年以上生きてきて、「これはもう治らないんだな」と実感しました。
これはもう、自分の個性として受け入れた方が楽だ、と思っています。
ちなみに、仲が良い人とは気軽に話せます。
知らない人に話しかけるのは意外と得意です。
でも、すごく苦手な状況・条件があって、それに当てはまる時は上手く話せません。
具体的に述べると、次の通りです。
①4人以上で会話する際は、ほとんど発言ができず、聞き役に回ることしかできない。
→ポンポンと進んでいく会話の内容を理解するのに必死。
自分が発言するタイミングが上手く掴めなくて発言できない。
何か言おうとしたら、もう次の話題に変わっていて、結局発言できない。
気を遣って話を振ってくれる人がいても、気の利いた返しができなくて落ち込む。
小学生の頃はよく友達に、「なんで何も喋らないの?」と言われていました。
【自分なりの対策】
・表情豊かにひたすら相槌をしたり、笑ったりすることで会話に参加する。
(聞き役も大切な役割だ、それで良いんだと認める。)
・勇気を出して、「それって○○?」のように誰かの話に乗っかる質問形式で会話に参加する。
・仲良くなりたい人とは、1対1で話をする。
(1対1なら普通に話せる。)
・特に必要がなければ、4人以上の集まり等には参加しない。避ける。
②少し仲良くなった人、「この人には嫌われたくない」という人と上手く話せない。
→嫌われたくない人とは、例えば、義両親や職場の尊敬する先輩などです。
20代の頃、苦手を治そうと思って(あわよくば恋人を見つけようと思って)、街コンなどに頻繁に行っていた時期があったのですが、初対面の人とはハキハキ話せるんですよね…。
でも、少し仲良くなって、「この人いいな、嫌われたくないな」と思うと、気軽に話せなくなってしまいます。
目の前に相手がいるのに、「何を話そうかな」と必死に考えてるだけで、何も言葉にできない…みたいな状態によくなっていました。
【私なりの対策】
・自分は喋れなくても、聞き役になることでコミュニケーションを取る。
・1対1で話をするようにする。
・最低限の礼儀は尽くすようにする。
・焦らずに時間をかけて仲良くなる。
(仲良くなって慣れてくると喋れるようになってくる。)
・もし嫌われても「合わなかったんだな」と思って諦める。
・嫌われることを恐れずに、自分を出していくようにする。
③自分の話(思ってること、感じていること、好きなもの、最近の出来事)をするのが苦手。
→急に「どう思う?」なんて話を振られでもしたら、「…うーん。」みたいになります。
何も考えてなかったわけではないはずなのに、話を振られた瞬間、頭が真っ白になって、フリーズするような感覚があります。
話をする相手にもよるのですが、基本的に自分の話をするのが苦手です。
そのくせ、「自分の思ってることを伝えられなかった」と後悔することが昔から多かったです。
【私なりの対策】
・「これは絶対伝える」ということだけは伝える。(ありがとう、ごめんなさい等)
・前もって何を話すか考えておく。
苦手があっても教員になれた
上述のように、コミュニケーションにおいて苦手な部分が多々ある私ですが、教員の仕事はできていました。
よくわからないのですが、4、5人でお喋りするのは苦手なのに、大勢の人の前で話すのは大丈夫なんですよね。
しっかり準備さえしていれば、授業をするのは平気でした。
おそらく授業は「教員=話す人」とはっきりしているので、安心して話せるんだと思います。
あとは、前もって準備できるので、言葉につまらずに安心して話せる。
ただし、準備ができないと上手くできませんでした。
私は、他の先生よりも授業の準備に時間がかかってしまっていたと思います。
授業で話す話の流れや、段取り、黒板に書く内容などを決めて、頭の中でイメージしてシュミレーションする…。
そこまでやらないと、上手く授業ができませんでした。
あと、準備してる話以外の話をするのは苦手でした。
「先生の学生時代の思い出はなんですか?」とか急に聞かれても、すぐには話せません。
授業と関係のない雑談をする先生は多いですが、私は雑談でも何を話すかしっかり考えて準備して話をしていました。
あたかも今思い付いたかのように、「そういえば最近ね…」と話をするのですが、しっかり準備してシュミレーションまでしています。
準備なしでもスラスラ自分の思ってることを話せる先生が、私の周りには割りとたくさんいましたが(っていうか、教員はそういう人が多い?)、そういう先生が羨ましかったです。
あと、教員って、生徒や保護者、外部の方など色んな人と接するのですが、その辺は私は大丈夫でした。
1対1で話すことが多かったですし、聞き役になった方が良い場合も多かったので、私にとってはやりやすかったです。
あとは、コミュニケーションが苦手であることは、生徒の気持ちを理解する上で良かったと思います。
自分から人に話しかけるのが苦手で、なかなかクラスに馴染めない生徒の辛さとか。
とてもよくわかる…。私もそうだった。
何とか力になれないか、励ますことができないか、と心を砕いていました。
生徒には色んな子がいるので、教員も色んなタイプの人がいた方がいいのです。
最近の話
そんなこんなで自分のことを受け入れて、苦手なことは避けて、なんとなく上手くやっていけるようになったのですが。
それでも「全然喋れなかった」とか「言いたいのに言えなかった」と激しく後悔することは今もあります。
最近は、新しく始めたパート先の同僚との会話が弾まなかったり。
私以外は長年の付き合いという人たちと一緒にお花見をして、全く発言できず空気のような存在になってしまったり。
急に贈り物をもらって「これは受け取れない、どうしよう…でも…」と考えてるうちに「ありがとう」を言いそびれたり。
激しく後悔しています。
こんな時に明るくて誰とでも気さくに話せる人とか、グループでの会話の中で面白い話をして盛り上げる人を見ると、自分と比べて落ち込んでしまいます。
でも、私はそういう人にはなれない。
こんな私でも、仲良くしてくれる友達や夫がいる。家族がいる。
だから、私はこれで良いんだ。
そうやって良い意味で諦めて、上手く自分と付き合っていこうと思います。
昔は、苦手なことは克服しなきゃと思い込んでいましたが、苦手なことを避け、得意なことを生かすやり方もあると気づきました。
ただ、「ありがとう」は言って損することは絶対ないし、言えなかったときの後悔がとてつもないので、何が何でも言うようにしたいです。