先日、コピーライターの阿部広太郎さんと社会学者の古市憲寿さんのトークショーに参加してきました。
阿部さんは、林修先生の講義映像の中から「いつやるの、今でしょ?」を見つけてCMに起用したり、ロックバンドであるクリープハイプの宣伝を担当したりして活躍しているコピーライターです。30歳。
古市さんは、テレビでコメンテーターを務めたり、雑誌『ダヴィンチ』等でコラムを連載したり、多方面で活躍する社会学者です。最新の著書は『保育園義務教育化』です。
今回は、阿部さんが本を出版したことで開催されたイベントでした。
トークショーのテーマは「居場所を作るってどうすればいいんだろう?」でしたが、それだけにとどまらずに色んな話が出て面白かったです。
以下、私が印象的だった話をまとめます。
①「自立とは依存先を多く持つことである」
これは小児科医の熊谷晋一郎さんの言葉らしいのですが、阿部さんと古市さんもこれはその通りだと言っていました。
自立と聞くと誰にも頼らず生きていく、というイメージですが、人は必ず人に頼って生きる。電気も水も人によって得られる。
人や物に依存して生きねばなりません。
古市さんは、東京に何かあった時のために、東京以外の地方で仕事を持ったり、友達を作ったりしているそうです。なるほど。
②バッターボックスに立ち続けることが大切。
どんなに才能がある人もいつも上手くいくとは限らない。例えば才能のあるプロデューサーでも、いつも面白くてヒットするドラマを作れる訳ではない。
作り続ける。良い物を作ろうと行動し続けることが大切。
ちなみに阿部さんは、映画『信長協奏曲』の監督にヒットした理由を直接尋ねたところ、「タイトルで勘違いした高齢者が観に来たから。」と答えたそうです。
今、映画の観客は10代と高齢者が多いらしく、元々ドラマの放映で10代の観客が多かった中に高齢者が加わってヒットしたんだとか。へぇー!!!
③浜崎あゆみが心配。
古市さんによると、最近のあゆはライブで仲間内にしかわからない話をしたり、歌よりトークを長くしたり、あれでは新規のファンがつかないよ!という感じらしいです。
自分の中に閉じこもり、同じ仲間の中に囲まれていると現状が見えなくなる。
批判してくれる人って大事だよね…という話になりました。
あゆの全盛期を知ってる世代なので、今のあゆにも頑張ってほしいです。今のあゆの魅力を活かして。
あゆの曲では『TO BE』が好きです。
阿部さんは人の良い好青年、古市さんは頭の回転が速くてしゃべりも早口でクールな青年でした。
参加者からの「座右の銘は?」という質問に古市さんが「そんなのない。場合によるし。これ!って決めてるものはない。」と即答していたのがカッコよかったです。
私だったら(何て答えたら頭良さげに思われるかな?)と邪な気持ちで考えて悩んだ挙句、「初心忘るるべからず!」とか安易に答えそうです。
でも確かに、場合によりけりですよね。
「急がば回れ」な時もあれば「善は急げ」な時もある。なるほどと思いました。
自分の思うこと、批判的なことも物怖じせずにはっきり言う古市さんの語り口が素敵で憧れました。普段から知識を多く取り入れつつ、物事を深く考えている方なんでしょうね…私も色々吸収しつつ深みのある人間になれると良いなと思いました。
楽しかったです!